導入部分
ハイキュー!! 烏野高校入学篇――身長162.8cmの少年が、コートの王様と出会う。小学生の頃にテレビで見た烏野高校の「小さな巨人」に憧れてバレーボールを始めた日向翔陽。しかし中学時代はまともなチームもなく、唯一の公式戦で「コートの王様」影山飛雄に完膚なきまでに叩きのめされます。そしてリベンジを誓って入学した烏野高校で、まさかの影山との再会。宿敵が最高の相棒になるまでの物語の原点をネタバレありで徹底解説します。
この記事でわかること
- 日向翔陽と影山飛雄の出会いと衝突
- 変人速攻の誕生秘話
- 3対3紅白戦の激闘
- 青葉城西との練習試合の結末
- 烏野高校バレー部の主要メンバー紹介
読了時間:約15分 | おすすめ度:★★★★★
基本情報
【烏野高校入学篇 基本情報】
- 収録:単行本1巻〜4巻
- 掲載:週刊少年ジャンプ 2012年12号〜
- 作者:古舘春一
- 主要キャラ:日向翔陽、影山飛雄、澤村大地、菅原孝支、田中龍之介、月島蛍、山口忠
- 核となるテーマ:ライバルから相棒へ、小さな身体で大きな壁を超える、チームの再生
- 舞台:宮城県立烏野高校
あらすじ
⚠️ ここから先、烏野高校入学篇のネタバレを含みます
小さな巨人への憧れ
日向翔陽の原点
- 小学5年生の時、テレビで春高バレーの試合を観戦
- 小柄な体格でコートを縦横無尽に駆け回る烏野高校のエース「小さな巨人」に心を奪われる
- その日からバレーボールを始めるが、中学にはバレー部がなかった
- 仲間を集めて何とかチームを作り、3年生でようやく公式戦に出場
中学最初で最後の公式戦
- 対戦相手は北川第一中学校
- 天才セッター・影山飛雄を擁する強豪校
- 日向はバネと根性で食らいつくも、チーム力の差は歴然
- セットカウント0-2で完敗を喫する
- 試合後、影山に「3年間何やってたんだ」と言われ、悔し涙を流しながらリベンジを誓う
烏野高校での再会
衝撃の再会
- 「小さな巨人」の母校である烏野高校に入学した日向
- しかし体育館で出会ったのは、宿敵・影山飛雄だった
- 影山もまた烏野高校に入学していた
- 二人は即座に衝突し、体育館で暴れ回る
「落ちた強豪・飛べない烏」
- かつて全国大会に出場した烏野高校も、今や県内でも中堅以下
- 「小さな巨人」がいた頃の輝きは失われていた
- 3年生キャプテン・澤村大地がチームをまとめている
- 副キャプテン・菅原孝支は正セッターの座を影山に脅かされる立場
部活動禁止の危機
- 日向と影山の衝突が副顧問・武田一鉄の目に留まる
- 二人は体育館使用禁止を言い渡される
- 復帰の条件は「3対3の紅白戦で勝つこと」
3対3の紅白戦
チーム分け
- 日向・影山チーム+田中龍之介 vs 月島蛍・山口忠+菅原孝支
- 犬猿の仲の日向と影山が組まされる
- 月島は冷静な頭脳と高身長でブロックの名手
- 山口は月島の幼馴染で控えめな性格
変人速攻の誕生
- 最初は全く噛み合わない日向と影山
- 影山は北川第一時代の「コートの王様」としての独善的なプレーが抜けない
- 日向の驚異的なスピードとジャンプ力に気づいた影山が、超速トスを試みる
- 日向が目を閉じたまま影山のトスを打つ――変人速攻の誕生
- セッターがスパイカーに合わせるのではなく、スパイカーがセッターを信じて飛ぶ
- 月島チームを圧倒し、紅白戦に勝利
影山の変化
- 中学時代、独善的なトスでチームメイトから見放された影山
- 「王様」という蔑称を背負い続けていた
- 日向という「どんなトスでも打ちに行く」スパイカーとの出会いで変わり始める
- セッターとしての本来の姿――「最強の囮を使う司令塔」へ
青葉城西との練習試合
因縁の対決
- 武田先生の尽力で、青葉城西高校との練習試合が実現
- 青葉城西には影山の中学時代の先輩・及川徹がいる
- 及川はチームメイトの力を最大限に引き出す天才セッター
- 影山にとって超えるべき壁
練習試合の展開
- 及川が不在の第1セットは烏野が奪取
- 第2セットから及川が途中出場し、流れが一変
- 及川のサーブに翻弄される烏野
- 日向と影山の変人速攻は通用するが、及川の観察眼に徐々に対策される
試合結果と収穫
- 練習試合は1セットを取るも、最終的には青葉城西に敗れる
- しかし変人速攻の威力を証明し、チームとしての手応えを掴む
- 及川は影山と日向のコンビに脅威を感じる
- 烏野は「落ちた強豪」から復活への第一歩を踏み出す
この編の見どころ
見どころ1:日向と影山のライバル関係から相棒関係への変化
ハイキュー!!の核心がここにあります。中学時代の対戦で生まれた因縁が、同じチームで戦うことで最強のコンビネーションへと昇華していく過程は、スポーツ漫画の新しい形を提示しました。
対照的な二人
- 日向:小柄だが驚異的なバネと身体能力、感覚型、無邪気で前向き
- 影山:天才セッター、理論型、不器用で口下手
- 正反対だからこそ噛み合う二人のプレースタイル
- 「コートの王様」が「最強の囮を操る司令塔」に変わる瞬間
重要ポイント:日向と影山の関係は単なるライバルでも単なる友情でもありません。互いの弱点を補い合い、互いの存在によって進化し続ける「最高の相棒」です。
見どころ2:変人速攻という革新的な武器
バレーボール漫画の常識を覆す必殺技です。
変人速攻の凄さ
- 通常の速攻:スパイカーがトスの位置を見て合わせる
- 変人速攻:スパイカー(日向)が先に最高打点で飛び、セッター(影山)がピンポイントでトスを合わせる
- 日向は目を閉じて影山を信じて飛ぶ
- 相手ブロッカーが反応できない超速の攻撃
この技は物語を通じて進化し続け、後に「目を開けた変人速攻」へと発展していきます。
見どころ3:「落ちた強豪」烏野高校の再生
かつての栄光を取り戻す物語としての魅力があります。
烏野高校の現状
- 「小さな巨人」がいた時代は全国大会出場校
- 現在は「飛べない烏」と揶揄される存在
- しかし澤村、菅原ら3年生の情熱、田中の闘志、そして日向・影山という異端の1年生コンビの加入
- チームが少しずつ生まれ変わっていく
見どころ4:月島蛍という異質な存在
「たかが部活」と冷めた目で見る月島は、熱血キャラが多いスポーツ漫画において異質な存在です。
- 高身長と頭脳を持ちながら、バレーに情熱を注がない
- 兄・月島明光のエピソードが冷めた態度の理由
- 日向や影山の情熱を「気持ち悪い」と評する
- しかし後の東京遠征で大きく変わることになる
見どころ5:古舘春一の圧倒的なバレーボール描写
試合シーンの臨場感は他のスポーツ漫画を凌駕しています。
- ボールの軌道、選手の動き、コートのポジショニングが正確
- スパイクの瞬間の躍動感、レシーブの緊張感
- バレーボールの基本ルールや戦術が自然に学べる構成
- 実際の競技で使われるプレーをベースにした誇張のない描写
印象的な名シーン・名言
「俺が俺がってお前何様だ お前はコートに一人で立ってるつもりか」
紅白戦の最中、3年生の菅原孝支が影山に投げかけた言葉。中学時代に独善的なトスでチームメイトから見放された影山に、チームプレーの本質を突きつけます。この一言が影山を変えるきっかけとなり、「王様」から「最強のセッター」への第一歩が始まります。
「飛べ!!」
変人速攻が初めて決まる瞬間。影山が日向に向けて叫ぶこの一言は、シンプルながら二人の信頼関係の始まりを象徴しています。目を閉じて飛ぶ日向と、その最高打点にトスを届ける影山。バレーボールにおける究極の信頼が生まれた瞬間です。
「俺はもう 二度と負けたくないんだ」
中学時代の敗北を胸に刻んだ日向の決意。小さな身体で大きな壁に挑み続ける原動力となる言葉です。
「3年間何やってたんだ」
中学の試合後、影山が日向に放った容赦ない一言。この言葉が日向の闘志に火をつけ、烏野高校への進学を決意させます。そして後に二人が最高のパートナーとなることを思うと、この出会いの意味がより深く感じられます。
変人速攻が初めて決まるシーン
紅白戦で月島のブロックを超えて変人速攻が炸裂する瞬間。日向が目を閉じて跳び、影山のトスが手のひらに吸い込まれるように合う。体育館中が静まり返り、全員が信じられないという表情を見せる。ハイキュー!!という作品の方向性を決定づけた歴史的なシーンです。
キャラクター解説
日向翔陽:「小さな巨人」を追いかける少年
プロフィール
- 背番号:10番
- ポジション:ミドルブロッカー
- 身長:162.8cm
- ジャンプ力:最高到達点327cm
この編での特徴
- 小さな身体と驚異的なバネを持つ
- バレーボールへの情熱は誰にも負けない
- 技術は未熟だが、身体能力と根性で食らいつく
- 「小さな巨人」に憧れてバレーを始めた原点
成長のポイント
- 中学時代の孤独な練習から、チームで戦う喜びを知る
- 影山という最高のセッターと出会い、変人速攻という武器を手にする
- 「最強の囮」としての役割が少しずつ形になり始める
影山飛雄:「コートの王様」からの脱却
プロフィール
- 背番号:9番
- ポジション:セッター
- 身長:180.6cm
この編での特徴
- 天才的なトス技術を持つセッター
- 中学時代は独善的なプレーで「コートの王様」と呼ばれた
- チームメイトにトスを拒否された過去を持つ
- 不器用で口下手だが、バレーへの情熱は本物
成長のポイント
- 日向という「どんなトスでも打ちに行く」存在との出会い
- 「王様」から「チームを活かすセッター」への変化が始まる
- 菅原の言葉をきっかけに、チームプレーの本質に気づく
澤村大地:チームを支えるキャプテン
プロフィール
- 背番号:1番
- ポジション:ウイングスパイカー(キャプテン)
役割
- 烏野バレー部を支える精神的支柱
- 派手さはないが、堅実なレシーブとチーム統率力
- 日向と影山という問題児コンビを受け入れる器の大きさ
- 「落ちた強豪」を再建しようとする強い意志
菅原孝支:チームの潤滑油
プロフィール
- 背番号:2番
- ポジション:セッター(副キャプテン)
役割
- 影山の入部で正セッターの座を脅かされる
- しかし嫉妬ではなくチームのために影山を受け入れる
- 影山に「お前はコートに一人で立ってるつもりか」と叱咤する名場面
- ベンチからでもチームを鼓舞し続ける精神的支柱
田中龍之介:烏野の柱
プロフィール
- 背番号:5番
- ポジション:ウイングスパイカー
役割
- 2年生のウイングスパイカーで烏野の攻撃の柱
- 坊主頭に威圧的な顔だが、後輩思いの熱い男
- 日向と影山を「先輩」として見守る
- 試合では勝負どころでの決定力を発揮
月島蛍・山口忠:対照的な1年生コンビ
月島蛍
- 背番号:11番、ポジション:ミドルブロッカー
- 190cmの長身と冷静な頭脳
- 「たかが部活」と斜に構えた態度
- しかし兄のエピソードに隠された複雑な心情
山口忠
- 背番号:12番、ポジション:ミドルブロッカー
- 月島の幼馴染で控えめな性格
- 後にジャンプフローターサーブという武器を身につける
- 月島に物申せる数少ない存在
まとめ
烏野高校入学篇は、ハイキュー!!という作品の全ての原点です。
この編の魅力
- 中学時代の宿敵が最高の相棒になるドラマ
- 変人速攻という革新的な武器の誕生
- 「落ちた強豪・飛べない烏」の再生物語の始まり
- 個性豊かなキャラクターたちとの出会い
- バレーボールの魅力を余すところなく伝える描写力
特に変人速攻が初めて決まるシーンは、ハイキュー!!全45巻の中でも最も重要なターニングポイントの一つです。目を閉じて飛ぶ日向と、その手のひらにトスを届ける影山。バレーボールにおける「信頼」の究極の形がここに描かれています。
まだ読んでいない方へ ハイキュー!!は「身長が低い主人公がバレーボールで活躍する話」ではありません。チームの中で自分の役割を見つけ、仲間と共に成長していく全ての人の物語です。バレーボールを知らなくても、この作品を読めば必ずバレーボールが好きになります。
もう一度読み返したい方へ 入学篇を読み返すと、中学時代に「3年間何やってたんだ」と言い放った影山が、日向に「飛べ!!」と叫ぶ場面の重みが違って感じられるはずです。この二人の関係の変化こそが、ハイキュー!!の最大の魅力なのです。
次はインターハイ予選篇。伊達工業の「鉄壁」、そして因縁の青葉城西との激闘が待っています!
この編を読むなら
まず試し読み、気に入ったら巻別購入かまとめ買いでチェック
ハイキュー!! 1巻
ハイキュー!! 2巻
ハイキュー!! 3巻
ハイキュー!! 4巻
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