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2巻から
導入部分
呪術廻戦を五条悟中心に読みたいなら、読むべき巻はかなり絞れます。
五条は作品序盤から「最強」として登場しますが、彼の本質が見えるのは8巻〜9巻の懐玉・玉折編、10巻〜11巻の渋谷事変、そして25巻〜26巻の新宿決戦です。五条悟というキャラクターは、強さそのものよりも「強すぎる人間が何を守ろうとしたのか」で読むと、かなり味わいが変わります。
この記事では、五条悟を中心に呪術廻戦を読むための重要巻を整理します。全体の章解説は既存記事に任せつつ、ここでは「五条を見るならどこを読むべきか」に絞ります。
ここから先、呪術廻戦の懐玉・玉折編、渋谷事変、新宿決戦の重大なネタバレを含みます。
最短で読むならこの順番
五条悟を中心に読むなら、最短ルートは次の通りです。
- 2巻:五条の強さと領域展開の初披露
- 8巻〜9巻:懐玉・玉折編、五条と夏油の過去
- 10巻〜11巻:渋谷事変、五条封印
- 14巻〜16巻:五条不在の世界がどう壊れていくか
- 19巻〜22巻:獄門疆の裏、来栖華、解放への準備
- 23巻〜26巻:五条復活から宿儺戦まで
- 30巻:五条が遺したもの
五条の登場シーンだけを拾うならもっと短くできます。ただ、五条の意味を理解するには「五条がいない世界」も読む必要があります。渋谷事変後の混乱を読むと、五条悟という一人の術師が、呪術界のバランスをどれほど一身に背負っていたかがわかります。
2巻:最強の第一印象
2巻では、五条悟の規格外の強さがはっきり描かれます。
五条は普段、軽薄でつかみどころのない教師として振る舞っています。しかし戦闘に入ると、その余裕が圧倒的な実力に裏打ちされたものだとわかります。無下限呪術、六眼、領域展開「無量空処」。このあたりの基本設定は、後の宿儺戦までずっと重要です。
ここで押さえたいのは、五条がただ強いだけではないことです。虎杖悠仁を即処刑せず、自分のわがままで生かす。伏黒恵や釘崎野薔薇を育てる。呪術界の古い体制を嫌い、若い術師に未来を見ている。五条の教育者としての顔は、序盤からすでに始まっています。
8巻〜9巻:懐玉・玉折編
五条悟を語るなら、8巻〜9巻は必読です。
懐玉・玉折編は、五条悟と夏油傑がまだ呪術高専の学生だった頃の物語です。二人は当時から最強コンビでした。五条は天才的な術師、夏油は呪霊操術を扱う優等生。軽口を叩き合いながらも、互いの実力を認めている関係です。
この編で二人は、星漿体・天内理子の護衛任務を任されます。任務の中で伏黒甚爾と遭遇し、五条は一度敗北します。この敗北が、五条悟にとって大きな転換点です。死の淵で反転術式を掴み、術式反転「赫」と虚式「茈」を扱える段階へ到達する。ここで五条は本当の意味で「最強」になります。
しかし、五条が強くなる一方で、夏油は壊れていきます。理子の死、非術師の残酷さ、呪術師だけが犠牲を背負う構造。夏油は「守るべき弱者」という価値観を失い、やがて呪詛師へと転じます。
五条にとって夏油は、ただの親友ではありません。自分と同じ高さにいた唯一の相手です。だから夏油を失ったことは、五条の「最強の孤独」を決定づけます。
詳しい流れは、呪術廻戦 渋谷事変編や呪術廻戦 新宿決戦・最終回編と合わせて読むとつながりやすいです。
10巻〜11巻:渋谷事変と獄門疆
渋谷事変は、敵側が五条悟を封印するために仕掛けた大規模作戦です。
この構図がすでに重要です。敵は五条を倒すのではなく、封印することを選びます。正面から殺すのが難しいからです。五条がいる限り、呪霊と呪詛師の計画は成立しない。つまり五条悟は、一人で世界の均衡を保っていた存在でもあります。
渋谷で五条は圧倒的な実力を見せますが、獄門疆によって封印されます。その決定打になるのが、夏油傑の肉体を使う羂索の存在です。五条の前に、死んだはずの親友の姿が現れる。この一瞬の動揺が、封印に繋がります。
五条の弱点は戦闘能力ではありません。人間としての記憶と感情です。夏油の姿をした羂索に動揺する場面は、五条悟が「最強」である前に、友を失った一人の人間であることを突きつけます。
14巻〜16巻:五条不在の世界
五条が封印された後、呪術界は急速に崩れていきます。
渋谷事変の被害は甚大で、呪術界上層部は虎杖の処刑を再び決定し、乙骨憂太が執行役として現れます。禪院家の問題も表面化し、死滅回游へ向けて世界そのものが変質していきます。
ここで読むべきなのは、五条の登場シーンではなく、五条がいないことで生まれる空白です。五条がいれば止められたかもしれないことが、次々に止まらなくなる。彼の存在が便利な最強カードであると同時に、呪術界が彼一人に依存していた証拠でもあります。
五条中心に読む人ほど、この不在期間を飛ばさないほうがいいです。五条の価値は、いない時にこそ見えます。
19巻〜22巻:解放への準備
死滅回游編の後半では、五条を獄門疆から解放するための条件が整っていきます。
鍵になるのは獄門疆の裏、天使こと来栖華、そして高専側の術師たちの連携です。五条を戻せば全て解決する、という単純な話ではありません。宿儺は伏黒恵の肉体を奪い、羂索の計画も進み、五条が戻ったとしても相手は以前よりはるかに厄介になっています。
それでも五条の解放は、読者にとっても作中人物にとっても大きな希望です。封印されていた最強が戻ってくる。この期待が、23巻以降の新宿決戦へ直結します。
23巻〜26巻:五条復活と宿儺戦
五条は封印から解放され、宿儺との決戦日を12月24日に定めます。
ここからは、五条悟というキャラクターの総決算です。相手は伏黒恵の肉体を得た両面宿儺。五条にとっては、敵を倒すだけでなく、教え子の身体をどう扱うのかという重い問題も含まれます。
25巻〜26巻の五条悟vs宿儺は、呪術廻戦のバトルシステムが限界まで使われる戦いです。無量空処と伏魔御廚子、反転術式、魔虚羅、十種影法術、虚式「茈」。五条は持てる力を出し切り、宿儺を追い詰めます。
しかし宿儺は魔虚羅の適応を利用し、五条の無下限を突破する「世界を断つ斬撃」へ到達します。五条は敗れます。
この敗北は、五条の格を落とすものではありません。むしろ五条がどれほど高い場所で戦っていたのかを示す敗北です。全力を尽くし、孤独だった最強が、最強の相手と戦い切った。その満足感と喪失感が、五条の最期を忘れがたいものにしています。
五条vs宿儺だけを詳しく読みたい場合は、呪術廻戦 五条悟vs宿儺もおすすめです。
30巻:五条が遺したもの
最終巻では、五条悟がいなくなった後の世界が描かれます。
五条は宿儺を倒せませんでした。しかし、宿儺に大きな消耗を与え、後続の術師たちが戦うための道を作りました。そして何より、虎杖、伏黒、釘崎、乙骨、真希、秤たちを育てたことが、最終決戦の結果に繋がります。
五条悟の物語は「最強が敵を倒す物語」ではありません。最強が自分一人で全てを終わらせることを望まず、次の世代に賭けた物語です。
だから五条を中心に読むなら、最後は若い術師たちを見る必要があります。五条の答えは、五条本人の勝敗ではなく、彼が残した人たちの中にあります。
まとめ
五条悟を中心に呪術廻戦を読むなら、2巻、8巻〜9巻、10巻〜11巻、14巻〜16巻、19巻〜22巻、23巻〜26巻、30巻を押さえるのがおすすめです。
五条は最強です。ただし、呪術廻戦が描く五条悟の魅力は、強さそのものよりも、強すぎるからこその孤独、親友を失った痛み、古い呪術界を変えようとした教育者としての視線にあります。
懐玉・玉折編で夏油を失い、渋谷事変で封印され、新宿決戦で宿儺に敗れる。それでも五条が育てた人たちは残ります。五条悟を読むことは、呪術廻戦という物語が「最強の個」から「残された者たちの連携」へ移っていく流れを読むことでもあります。
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